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2005.01.07

フェラーリの水平対向12気筒エンジン

フェラーリというとV12エンジンが本命ですが、365GTBB,512BB,テスタロッサ,512TR,F512Mとベルリネッタボクサー(BB)は水平対向エンジンを搭載してきました。なんでV12ではなくて水平対向なのかと長年疑問に思っていたのですが、ようやく最近解りました。

BBのフェラーリは全長を切り詰めるため、エンジンの下にギアボックスがあるという2階建ての構造になっています。エンジンとギアボックスは別になっていて、密着しているということです。だからエンジンの搭載位置が高く、したがって重心も高くなります。車としては安定性をよくするためには重心は低い方が良いので、できるだけエンジンの重心を低くするべく、V12のエンジンのバンクを開いていって180度にしてしまったのではないかと思います。

ですからフェラーリのBBの水平対向はポルシェやスバルの水平対向と違い、ピストンが向き合う形で動作する本当の意味でのボクサーではなく、180度V12だという人もいます。ポルシェやスバルの人達は、ボクサーエンジンは相対するピストンがお互いの慣性モーメントを相殺するために、バランスが完全に取れていると主張しますが、私としてはV12でもすばらしいと思っています。(まだ12気筒エンジンの車には乗ったことがないので憧れです)

フェラーリもBBの重心が高いことは十分承知らしく、その後重心を下げるよう努力してきたようで、テスタロッサと512TR、F512Mは普通の人がみたら見分けがつかないと思いますが(オーナーの方々、すいません!)、エンジンの搭載位置は512TR以降は方式を変えて低くなっているという話です。

DSC00985 
(写真)ちょっと搭載位置の高いテスタロッサのエンジン

DSC00987
(写真2)ちょっと低くなった512TRのエンジン


で、V8縦置きのフェラーリはどうしているかというと、エンジンは縦でもギアボックスは横置きにしています。これをトランスバースといい、"-t"の語源です。348,355も同様です。しかし最近の360モデナになると、車自体が大きくなってきたので、そこまでしてパワーユニットの全長を切り詰める必要がなくなったのか、ギアボックスは普通のFRの車のようにエンジンの後ろに縦についています。

福野礼一郎氏は「幻のスーパーカー」(双葉文庫)で、このフェラーリのBBの2階建て構造を重心が高く安定性に欠けるとして「欠陥」とまで言っています。実際、フェラーリの事故車をストックしている鈴木商会というところにはテスタロッサはごろごろあるそうです。

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コメント

なるほど~
ディドリさんの知識には脱帽です。
勉強させて頂きます!!

投稿: すかあふぇいす | 2005.01.08 00:36

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