私のフェラーリは並行輸入車
輸入車には正規輸入のもの(ディーラーもの)と並行輸入ものがあるのは輸入車に詳しい人にとっては”常識”ですが、フェラーリの場合は並行輸入が多いのが特徴で、ほぼ正規輸入と同数が並行輸入されているようです。清水草一氏の著書「イタリア車火炎地獄」によりますと、1996年のフェラーリの世界での販売実績は3,313台だったそうです。そのうち日本では251台(全体の7.5%)が売れたそうです。これは正規ディーラー経由です。ところが同じ年の日本でのフェラーリの登録は578台、ということは正規輸入車の数よりちょっと多いくらいの並行輸入車が売られているんですね。実際中古車雑誌でみても「コーンズもの」と言われる正規輸入車よりも「ヨーロッパ仕様」といったような並行輸入車である記述のあるものの方が多くみられます。
なんでこんなに並行輸入車が多いのかといいますと、想像ですがフェラーリの場合は正規輸入車のデリバリーが遅い(あるいは待ちが長い)ことが考えられます。 正規ディーラーで買ってもいいけど、1年待ちとか言われたら待ちきれない人はすぐに手に入る並行輸入車を扱っているところに駆け込むと思います。また日本の正規輸入車はアメリカ仕様がベースなので、重量がヨーロッパ仕様よりも重くスタイルが悪いことから、ヨーロッパ本国仕様を望む人もかつてはいたようです。(328とかの時代) 価格も高いので為替変動によっては、並行輸入の方が数百万円安いということもあったようです。
それで私のはといいますと、製造番号からみると欧州大陸仕様(ドイツ、イタリア、フランスなど)となっています。ベルギーはブリュッセルのディーラーのシールがありますので、まあそうなんでしょう。フェラーリの仕様には、このほか北米、イギリス、スイス、北欧、日本などがあるようです。この辺りはハイパーレブインポートの348、355のシリーズ(右でご紹介している本です)に読み方が書いてありました。
型式は"-F348D-"となっていまして、以前は並行輸入車の場合型式は"不明"だったのですが、今はこのように型式の前後にハイフンをつけて登録されるようです。ちなみに正規物のモンディアルは"E-F348D"だそうで、頭にEがついているのが正規物だそうです。
輸入を扱ったのはFAIA(外国自動車輸入組合)という並行輸入業者の団体らしいです。(排ガス対策のシールがはってあります)
今日では並行輸入車といえども正規ディーラーから差別されることはないようで、私のモンディアルの過去の整備記録にも日本の正規ディーラーのコーンズのものがいくつかありまして、そこで修理を行ったことがわかります。
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